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資産設計

新社会人が知っておきたいお金の話 ①はじめての企業型確定拠出年金ではこれを選ぼう編

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新社会人の皆様、ご入社おめでとうございますm(__)m

コロナで例年と全く違う状況だとは思いますが新入社員研修は無事終わりましたでしょうか?
そして、その新入社員研修の中に「確定拠出年金に関する説明」があったのを覚えているでしょうか?企業型確定拠出年金を導入している会社なら必ずあったはずです。なぜならそういう決まりだから(^_^;)。

具体的には
確定拠出年金制度の概要
金融商品の基本的知識
資産運用にかかる基本的理論
ライフプランと老後資産形成
規約で採用されている金融商品の解説
について説明することになっています。

ただ、これらについて十分な時間を割いている企業は多くないかもしれません。有給や福利厚生など会社の他の制度と一緒に説明されたり、今年のように新入社員を一同に集めての説明会を避けなくてはならない状況だとビデオや動画の視聴で済ませたというケースもあったようです。

それでも一通りの説明はしたというていで、
最後に
○日まで(わりと短期間)に運用指図書を提出してね」
と宿題が出されましたよねw

↓運用指図書ってこんなの↓

入社して最初の給料すらもらってないのに
「とにかく積立始めるから商品決めて」
って言われてもなにがなんだか…

そんな方々の少しでもお役にたてればと、

この記事は
「はじめての企業型確定拠出年金ではこれを選べ(ば良いと思う)」
というお話です。

すでに提出してしまったという方でも変更は可能ですし、そういう意味では加入して数年経っている方も見直しの際の参考にしていただければと思います。

本文の前に念のため。
この記事は筆者の経験や知識に基づき作成しておりますが、
あくまで私見でありその正確性・確実性・運用成果を保証するものではありません。もちろん読者様の現在の資産運用スタイルや投資商品を否定するものでもございません。
また、投資・商品選定・購入・契約等につきましては最終的に読者様本人の自己責任となります。
以上のことをご了承いただきますようお願い申し上げます。

それでは行きましょう。

まずは結論。企業型確定拠出年金で選ぶべきもの選んではいけないもの。

いきなり結論ですw。
ここだけ読んで「よし、それでいこう」と思える素直な方はこの章より先を読む必要が無くなってしまいます(^_^;)。書く側としてはこの先の文章のほうに時間がかかっているのですが…。

企業型確定拠出年金で選ぶべきもの

ズバッと行きましょう!

海外株式パッシブ運用の商品を100%

これが私のお勧めです!!

企業型確定拠出年金の運用商品一覧表にはだいたい
「商品種類」「投資対象(カテゴリー)」「商品名」「投資手法(運用スタイル)」「信託報酬」が記載されていると思います。

↓こんな感じ↓

それぞれについて
商品種類:預金 保険 投資信託
投資対象:バランス 国内債券 海外債権 国内株式 海外株式
投資手法:アクティブ パッシブ
と選んでいきましょう。
企業型確定拠出年金は商品数が20~30本程度ですので
該当するものは1本か2本だと思います。

↑の例だと一択だな

ここまでで複数の選択肢が残っている場合は信託報酬の最も低い(安い)ものを選びましょう。これで商品選択終了です\(^o^)/

この選択方法で選ばれた商品のトータルリターンは年率5%程度になると思います。
それを22歳から60歳まで毎月1万円ずつ38年間運用するとこう↓なります(月々の拠出金額は会社によって違いますので自分の会社の金額でもシミュレーションしてみてください)。

老後資金2000万円とまではいきませんが、拠出金額計456万円が約3倍となる計算です。
ちなみに、銀行の定期積金は現在0.01%程度の金利です。同じように毎月1万円ずつ38年間計456万円積み立てると…

8,656円しか増えてない…

このあと商品選択の意図についてダラダラと説明していきますが、
かなりのボリュームなので(^_^;)、

「銀行の積立預金だと9千円しか増えないものが、確定拠出年金で海外株式を選ぶと900万円も増える可能性があるんだな」
というざっくりとしたイメージだけで選択完了し、読むのをやめてもらっても構わないですw

年率5%という想定も決して妄想的なw数値ではなく、過去数十年の推移からこのくらいは十分期待できる(むしろ控えめなくらいの)数値です。

どうしても「これ1本だけじゃ不安」「運用指図書1行だけでいいの?」というのであれば
海外株式パッシブ運用の商品を80%以上にしたうえで他に興味のある商品を(せいぜい3本まで)追加しても良いと思います。

ただし、その場合でもできれば選ばないでほしいものがあります。

企業型確定拠出年金で選ぶべきではないもの

それは元本確保型と分類されている商品、つまり預金と保険です。これらは企業型確定拠出年金では選ぶべきではありません。その理由については次の章でご説明いたします。

そして、

それ以前に選ぶべきではない選択肢があります。
それが前払い退職金です。

これは企業型確定拠出年金の制度にそもそも加入せず、その拠出金分を給与や賞与で受け取る選択肢です。一見すると手取りが増え(社会人1年目だと1万円前後?)、厚生年金・失業保険・傷病手当・出産手当などの各手当算出の基礎となる基本報酬月額も底上げされるのでそれほど悪い選択ではないように思われます。ですが、「前払い退職金」のデメリットはそんなメリットを軽く凌駕するものだと私は考えます。

主なデメリットとして2つあげておきます。

①前払い退職金は給与扱い=所得税・住民税・社会保険料の対象となる。
例えば拠出金1万円を前払い退職金として受け取るとすると概算で所得税500円+住民税1,000円+社会保険料1,500円=3,000円が差し引かれます。実際の手取りは7,000円になってしまうということです。かたや企業型確定拠出年金を選んだ場合の拠出金1万円は非課税です。社会保険料の対象にもなりません(給与じゃないので)。1万円をまるごと自分の退職金運用のための原資として使うことができます。この1万円と結局7,000円の約30%の差は退職時まで続きます。

②確定拠出年金加入者が積み立てている退職金や年金を退職時にもらえない。(欲しければ)自分で積み立てる必要がある。

先に現金でもらっちゃってるんだから当たり前(^_^;)

確定拠出年金より使途は自由になりますが、仮に自力で退職金や年金を積み立てるつもりだと①で見たとおり会社からの原資は確定拠出年金加入者が1万円、前払い退職金選択者が7,000円のハンデ戦。資産運用は勝ち負けではありませんが同等の結果を得ようと思ったらかなり厳しい戦いでしょう。自分の意志で何十年も積立を続けるメンタルの問題もあります。会社拠出の自動積立じゃなければ私には無理です(^_^;)。

もちろん「どうしても今現金が欲しい」とか、逆に「老後資金は十分だから確定拠出年金積立の必要が無い」という明確な意図を持った選択なら構いません。ただ、

「なんとなく手取りが増えたほうが嬉しい」程度の理由で前払い退職金を選択すべきではありません。

元本確保」「前払い退職金」…どちらも字面はなんか良さげな感じなんだけど…

企業型確定拠出年金の目的が退職金・年金である以上そこは思い切って選択肢からはずしましょう。

「元本確保型」をお勧めしない理由

ここからは元本確保型をお勧めしない理由です。

元本確保型では目的を達成できない

企業型確定拠出年金の目的は公的年金(国民年金・厚生年金保険)への上乗せです。

ではいくら上乗せすればよいのでしょう?答えは2019年の6月に発表された金融庁の「金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書」が教えてくれています、「公的年金以外に老後資金2,000万円が必要」だと。

この報告書、「老後2千万円問題」とか「消えた年金問題」などとあらぬ方向へ炎上し、さらに首相や大臣が釈明・反論・火消しに走っているうちにうやむやな感じになってしまいました。でも、この報告書で「問題」となった個所には
夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無職の世帯では毎月の不足額の平均は約5万円であり、まだ20~30年の人生があるとすれば、不足額の総額は単純計算で1300万円~2000万円になる。
つまり
「月5万円x12か月x30年=1,800万蓄えがあるといいよ」と
あったりまえのことが書かれているだけです。

なぜこれが「年金政策の失敗」「消えた年金」「詐欺」「国民の自助努力に丸投げ」という話になっちゃったのか…(^_^;)。

公的年金だけでは現役時代の生活を維持できないのはみんな薄々気づいていたはずです。

「やらなきゃいけない」と思っていた宿題を親に「やりなさい」と言われて逆ギレしてる子供か?

と言っていた方がいましたがまさにそれ言いえて妙ですw

そんな少し残念というかもったいない扱いをされてしまいましたが
報告書自体には是非一度目を通していただくことをお勧めします。
「公的年金だけに頼った老後生活は難しい」「退職金を含めた長期の資産形成による備えが必要」
ということがわかりやすくまとめられていると思います。

金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書「高齢社会における資産形成・管理」

話を戻しましょう。
企業型確定拠出年金の目的は公的年金(国民年金・厚生年金保険)への上乗せでその目標金額は2,000万円だとします。

ではそれを元本確保型で運用していくとどうなるでしょうか?

この中では利率の最も高い0.107%で22歳の方が60歳まで38年間積み立てるシミュレーションをしてみましょう(楽天証券積立かんたんシミュレーションを使用)。

「目標額を達成するには毎月42,976円の積み立てが必要です」だそうです。

ここまでの拠出金を新卒社員に毎月出してる会社あるんでしょうか?ちなみに私(アラフィフ)の直近の掛金額は15,000円です(^_^;)。

ならば毎月15,000円、利率0.107%、38年の積み立てではどうでしょう。

700万円弱…。

2,000万円にはちょっと?遠いな

是非ご自身の拠出金でシミュレーションしてみてください。

毎月4万円以上の拠出金を出してくれる会社に入社した方は良いかもしれませんが、それ以下であれば

元本確保型で2,000万円に到達するのは難しい

ということがお分かりいただけると思います。

元本確保型商品は「諭吉の枚数」は確保できるが「諭吉の価値」までは確保できない

念のためですが福沢諭吉さんという人物はいつになっても偉大でありその価値は変わりませんw タイトルはあくまで「1万円札の象徴としての諭吉」の話です。

元本確保型は1万円を1万円のまま数十年後までとっておく商品といえます。もっとも高い利率の商品で0.1%程度ですからほとんど増えることはありません。そのかわり1万円札の数が減ることもありません、お金の枚数=額面を確保する商品だからです。

ところがその1万円札でできること、つまり1万円札の価値はどうでしょうか?

例えば私が小学生時代から愛読している週刊少年ジャンプで計算してみましょう。

私が読み始めた1980年代のジャンプは170円でした。つまり1万円札の価値は当時ジャンプ58冊分だったのです、1年以上分(^^♪

そして40年後の2020年、最新号のジャンプは270円です。今1万円札で買えるジャンプの冊数は37冊…_| ̄|○

1万円札の額面も枚数も変わらないのにジャンプを買うパワー=価値が21冊分(5,670円分)もマイナスしてしまってる。

ジャンプの値上げが特別なわけではありません。車でもタバコでも日用品でも多くの商品はじわじわとその価格を上げてきているはずです。2019年は消費税が2%上がりましたからより実感できているのではないでしょうか。軽減税率期間が終わったら去年上がらなかった食料品等も2%上がります。そして、増税があってもなくても日銀は2013年以降年2%の物価上昇目標を設定しています。物価の上昇は既定路線であり不可避なのです。

ということは

物価上昇率以上に額面を増やしていかなければ、1万円札の枚数が確保できていても、そのお金でできること=価値は実質的に目減りし続けていきます。

逆に言うと、物価上昇率以上(最低でも2%以上)に額面を増やせれば、今の1万円でできることをそのまま維持することができるということです。

ですが1万円を1万円のままとっておくだけの元本確保型でそれは不可能です。
安全だと思われがちな元本確保型の商品ですが、長期的にはほぼ確実に資産の実質的価値を目減りさせてしまうリスクがあるのです。

「ためる」のか「そなえる」のか「ふやす」のか

お金の運用には「ためる」「そなえる」「ふやす」「つかう」の4種類あります。
最終的には全部「つかう」んですが、すぐ使わないお金は「ためる」か「そなえる」か「ふやす」ことになります。
一つずつ目的と代表的な商品を見てみましょう。

「ためる(とっておく)」
【目的】
生活防衛資金や近い時期に支払う予定のあるお金を取っておく。生活防衛資金は給料の2か月分くらい?(諸説あり)。旅行のための積み立てとか近々やるとが決まっている建物の修繕費など。
【商品種類】預貯金

「そなえる(まもる)」
【目的】病気やケガにそなえる。万が一のときに家族の収入をまもる。
【商品種類】保険

「ふやす」
【目的】
将来的な支出(老後・教育・住宅・車等)に「ためる」だけでは耐えられないと想定される場合にその不足分をふやすことでカバーする。また、ふやすことにより「ためる」だけでは減少してしまうお金の実質的な価値・実質購買力(前述)を保つ。
【商品種類】株式、債券、投資信託など投資系商品

「ためる」「そなえる」「ふやす」はいずれも重要でバランスよく配分する必要があります。そして、それと同じくらい重要なのが目的にあった商品を選ぶことです。

元本確保型は「ためる(とっておく)」目的であれば当然最上位で選択されるべきものです。また、数十年前まではためる(でも金利が高いからそこそこ増えた)+退職金+公的年金だけで死ぬまでの生活設計ができた時代であったことも確かです。
ですが、時代は変わりました。

「会社からの退職金は減り」「公的年金の支給開始年齢は繰り下げられ」「超低金利でためてても数千円しか増えず」そして「物価+税金は上がり続け」てる。

このことからも

老後資金を作るという目的に「ためる」だけの元本確保型商品は適していない

ことがお分かりいただけると思います。

「投資信託」「ドルコスト平均法」を知ろう

ということで、ここからは「元本確保型」の商品は無いものとしてw投資の話に絞っていきますが、とにかく「投資は怖い」「投資は難しい」と考えている人が多いようです。

「騙されて身ぐるみ剥がされる」イメージ

まずはその辺の都市伝説的恐怖心を取り除いていただきましょうw

投資は必ずしもギャンブルではない

投資=ギャンブルだと思っている人もいますがそれは半分正解で半分間違いです。

どっちだよ!?

ですよね。笑

ギャンブルはゼロサム(誰かが勝てば誰かが負ける)ゲームもしくはマイナスサム(胴元だけは必ず勝ち大多数の参加者は負ける)ゲームです。つまり誰かが負けること(負ける人から資金が拠出されること)を前提に勝者が生まれます。ゼロサムゲームは麻雀(参加者4人の点数の合計がゼロになる)、マイナスサムゲームは私も大好きな競馬(主催者が掛け金のうち何割かをしっかり懐に入れてから残った分を的中者に配分)がイメージしやすいと思います。

勝者はいるのですがそれ以上の敗者を発生させるのがギャンブルです(敗者になってくれる人がいないと勝者が生まれない)。勝ち続ける技術と運を持っている方はギャンブルで生活しているようですが、そういう方はそもそも企業型確定拠出年金を導入しているような会社のサラリーマンにはなっていないか、なっていても制度に加入せず拠出金分をギャンブルのタネ銭にしていると思います(^_^;)。

投資の世界でもデイトレード・スイングトレードのように短期の売買差益を得ようとする投資スタイルは「その時売った人が勝ちその時買った人が負ける(またはその逆)」という結果を生むためギャンブル色が強く、勝ち続けるのはなかなか難しいでしょう。なぜならその世界で勝ち負けを競う相手はその筋のプロやスーパーエリートたちだからです。そしてそのイメージが「投資は騙されて身ぐるみ剥がされる」に繋がっているのだと思います(^_^;)。

一方、確定拠出年金で行う投資は短期の売買差益を狙うために誰かと競ったり誰かを出し抜いたりするのではなく、企業や市場の長期的な成長からそこに投資した多くの投資家が利益を得るものです。これからご説明する

「少額」「分散」「長期」「定額積立」のスタイルならリスクもある程度コントロールできます。

こうやって勝ち負けの確率や幅を自力でコントロールできるのもギャンブルとは違うところです。

投資にリスクがあることは確かです。が、

今の日本で投資を全くせずに老後に向かうことのほうがよっぽどリスクは高く、それこそギャンブルに近い

と私は思います。

投資信託は「少額から」「分散して」投資できる金融福袋?

資産運用というとまずは「株」が思いつくのではないでしょうか?そうじゃない人もいるかもしれませんがとりあえずそういうことにしていただいて話を進めます(^_^;)。

では、「よし、資産運用のために株を買うぞ」と証券会社に口座を開き買付資金を入金し(ここまでの手続きも初めての人にはなかなかのハードルですが(^_^;))、いよいよ購入する株を選びます。

国内企業だと
トヨタとか任天堂とか買いたいですよね。
海外なら
アマゾンとかアップルとか良さそうですよね。

じゃあ、とりあえず最小単位で買ってみましょう。
※通常の売買単位=単元株数で購入の場合
※株価や為替は2020年4月24日時点
※手数料は考慮せず

トヨタ 株価6,543円x単元株数100株=654,300円
任天堂 株価46,900円x単元株数100株=4,690,000円
アマゾン 株価2,410ドルx単元株数1株x為替1ドル107円=257,870円
アップル 株価283ドルx単元株数1株x為替1ドル107円=30,281円

…ちょっと全部買うのは大変そうですね(^_^;)。

一念発起して任天堂株を買ったとして、下落相場にでもなったりしたらドキドキが止まらない日々が続きそう

そこで、投資信託の出番です。

投資信託は
①運用会社の専門家が世界や日本の株や債券を買って小分けにしてパッケージして
②投資家(お金を出す我々)に販売する
商品です。

いろんな金融商品の詰め合わせなので「金融商品の福袋」とタイトルで例えたのですが、もっと上手い説明もあると思うのでググってみてください(^_^;)。

例えば
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
という投資信託商品があります。
この商品は目論見書(投資信託の公式説明書みたいなもの)によると
「対象インデックスに採用されている日本を含む先進国および新興国
の株式等(DR(預託証書)を含みます。)への投資を行います」
というものです。

具体的な組み入れ銘柄(その投資信託が購入している株や債券)を見てみましょう。

外国株式は…

アップルが1位にいますね。アマゾンも3位。
マイクロソフト・フェイスブック・アルファベット(グーグル)…豪華メンバーです(^^♪

では国内株式のほうは…

トヨタが1位ですね。任天堂も5位にいます。
ソフトバンク・ソニー・ホンダ…こちらも日本代表メンバー(^^♪

こんな名だたる計2,478銘柄への投資がこれ1本でできちゃいます。

野菜ジュース的なw

これだけ入ってお値段たったの9,621円!!?(@_@;)
さらにネット証券なら100円から積み立てられますw

どうでしょう?
9,621円なら多少上下しても胸が締め付けられませんよねw
しかも、仮にトヨタがどうにかなっても仮にアップルがどうにかなっても
他のメンバーがしっかりカバーしてくれそうですよね。

これこそ投資信託の特徴である「少額から購入」「いろんな銘柄に分散」のリスク低減効果です。

優良な投資信託商品なら1本でその効果を得ることができるのです。

ちなみに、タイトルで「金融商品の福袋」と例えたのにはもう一つの意味があります。

中には「売れ残りのような商品が詰まった福袋」「手数料ばかりとって価格分の商品が入っていない福袋」があるよ

ですが、投資信託という福袋の中身は事前に見ることができます。手数料も明示されています。少し注意すればそのようながっかり福袋wをつかまされることはないでしょう。

がっかり福袋ついでにもうひとつ注意書きしておきます。
企業型確定拠出年金では良くも悪くも会社の選定した商品からしか選べませんが、もし自分でも直接投資をしてみようと思っているのなら、銀行の窓口や保険会社のセールスが対面で勧めてくる投資っぽい商品には気を付けましょう。ちょっとヤバメ(明らか手数料目当て)のものがあります。

外貨建てなんちゃらとか…。

銀行は預金をするところ、保険会社は保険を掛けるところです。株式や投資信託など投資をするなら証券会社(しかもネット証券)でやりましょう。「餅は餅屋」です。

ドルコスト平均法は「長期間」「定額積立する」効率の良い投資手法

ドルコスト平均法て仰々しいですが要は定期定額積立する方法です。積立貯金と一緒です。例えば毎月1万円ずつ積み立てるとか。ただ、積立貯金と違うのは積み立てる先が貯金ではなく投資商品ということ。そして、その効果や狙いも積立貯金のそれとは違います。

預貯金の場合、今12万円手元にあった場合それを月々1万円ずつ1年間積み立てることに意味はありません。なんなら手元にある12万円は今すぐ預けてしまったほうが多少なりとも金利が多く手に入るでしょう。ですが投資の場合、その12万円を12か月に時間を分散させて1万円ずつ定額で積み立てることに意味があるのです。

ドルコスト平均法は実際に数字をあてはめたほうが理解が早いと思います。
下のグラフを見ながら読み進めましょう。

今5万円持ってるとします。
Cは預貯金です(縦軸は商品価格を表しており、預貯金には価格もその変動もありませんが便宜上100円のところにラインを引いております)。
預貯金は価格の変動がなく金利もほとんどゼロですから1年目に5万円預けても、年1万円ずつ5年間預けてもどちらも5年後は5万円です。この場合積立の効果は最初に5万円なくても分割してコツコツ貯めていけるということだけです。

一方投資商品である株式Fは違います。購入方法によって3パターンに分けてみます。

【パターン1 1年目に5万円分購入し5年目に売却した場合】
①1年目 1株100円で500株購入
②5年目 1株80円x保有株式500株を売却し40,000円を得る。
購入時より株価が下がったため結果1万円の損となった
【パターン2 2年目に5万円を全額投入し3年目に売却した場合】
①2年目に1株50円で1,000株購入
②3年目に1株90円x保有株式1,000株売却で90,000円を得る(5年目までそのまま)。
底値で買い株価が上がったところで売ったので結果4万円の得となった

同じ株なのに売買のタイミングで損得が出てしまいました。
2年目に一番低くなった時が買い時で3年目に高くなった時が売り時だと見極めることができれば良いのですが、それができるためにはある程度の知識と分析力、そして状況を定期的にチェックする継続力が必要です。
それを強いてしまったらきっと

そんなの無理無理。投資はやっぱり難しい。

のイメージに逆戻りしちゃいますよね(^_^;)。

では
「安いときを見極めて買い、高いときを見極めて売らなければ勝てない」という発想をいったん捨てて、安いときでも1万円、高いときも1万円、価格の高低にかかわらずとにかく毎年1万円買うことにしてみましょう。何も見なくて良いし、何も考えなくて良いんです。

同じ日に同じ金額を同じ銘柄に機械的に投資するだけです。

証券会社によっては全自動でやってくれます。とっても楽ちんですよね(^^♪
この楽ちんさが「ドルコスト平均法の効率の良さ」なんです。

肝心の投資結果はどうでしょう。

【パターン3 毎年1万円ずつ購入し5年目に売却した場合】
①1年目 1株100円x100株=1万円分購入。保有株数100株。
②2年目 1株50円x200株=1万円分購入。保有株数300株。
③3年目 1株90円x111株≒1万円分購入。保有株数411株。
④4年目 1株50円x200株=1万円分購入。保有株数611株。
⑤5年目 1株80円x125株=1万円分購入。保有株数736株。
⑥5年目 1株80円x保有株数736株を売却=58,880円を得る。
結果8,880円の得となった

パターン2ほどではないけどしっかり利益が出てる

せっかくなのでもう何例かやってみましょう。

結果は…

どの株もパターン2のときほど利益は出せていませんが、最終的にマイナス(損)となったのは直線的に右肩下がりしたE株のみです。
そして、直線的に右肩上がりし最終的にもっとも高い株価となっているA株よりも、乱高下した挙句もっとも安い株価で着地したF株のほうが最終的な評価額をもっとも大きく増やしています。

ここに、ドルコスト平均法の特徴的な2つの効果を見ることができます。

<効果その1>
購入金額が固定されているため、株価が高いときは購入口数が少なくなり、逆に株価が低いときは購入口数が多くなります。高い株を少なく安い株を多く保有する状態になるため平均取得単価は低いほうに引きずられ、その結果

損益分岐点が下がり負けにくい状況ができます

(逆に高い株も買ってしまうため底で買って天井で売るような大勝はできません)。

<効果その2>

株価が低いときに多くの株式を購入するため、その後価格が上昇すると、安く多く買った保有株が一律に上昇しリターンが増幅されます。

下がって上がる波が大きければ大きいほどこの効果は高くなります。直線的に株価が上昇するA株よりもB・D・F株の評価額が高くなるのはこの波があるからで、中でもF株が最も高い結果で着地しているのは波の幅が最も大きいからです。

つまり、

ドルコスト平均法は
「定期定額で機械的に積み立てる」ことで「価格変動によるリスクを低減させ」、場合によっては「価格変動のリスクを味方につけてリターンを増幅させる」投資手法なのです。

また、投資期間が長いほど価格変動の発生機会は増えるため、

長期に渡る投資になるほどドルコスト平均法は効果を発揮する

と言えます。
良いこと尽くめのようですが、あえて言うなら「底値で買って高値で売る」ような大勝はできないことと、E株のように直線的に下落していく(そして二度と上昇しない)商品を選んでしまうとプラスにはならないことは留意しておきましょう。もっとも、

後者はどんな投資方法でやってもマイナスする

ので、そもそもそういう商品を選んでしまったらどこかであきらめて損切りするしかありません(^_^;)。

投資信託とドルコスト平均法について説明してきましたが
少しは「投資怖い」「投資難しい」イメージが払しょくできたでしょうか?
少なくとも

「まともな投資信託」を「ドルコスト平均法」で「長期間継続購入」すれば
身ぐるみ剥がされる心配はなさそう

ですよねw

ではどんな投資信託を選べば良いのでしょう。
次章いよいよ(ようやっとw)最終章です。

投資する商品を選んでみよう

では、具体的な商品の選び方です。

せっかく投資するんだから「ふやす」ことにこだわろう

まず前提として、投資は「ふやす」ための資産運用です。
そして、企業型確定拠出年金は会社が掛け金を払ってくれる資産運用です。(見た目上)自分の財布からお金が出ていくわけではありません。
さらに、この記事は今年新卒入社された方、もしくはそれに準ずる20代の会社員を対象に書いています。ということは60歳までの運用期間が30年~40年あるはずです。前章で紹介したドルコスト平均法で30~40年間投資商品を購入し続ければマイナスするリスクは限りなく低くなります。
人のお金(ほんとは違うw)で確率上損失するリスクがほとんどない投資ができるのですから、

50歳くらいまではとことん「ふやす」(リターン)にこだわった商品選択をお勧めします。

着地のさせ方は50歳を過ぎてから考えればよいのです。

債権型vsバランス型vs株式型

ここはまんまリターンの高低で。

株式型>バランス型>債権型>(超えてはいけない一線w)>元本確保型

バランス型をお勧めする記事も多いですが、

20~30代で守りに入る必要はないかな…

アクティブ型vsパッシブ(インデックス)型

パッシブ(インデックス)型…
日経平均やトピックスなどの指数に連動するように運用します。例えば日経平均に連動させるファンドは日経平均の対象となっている225社の全銘柄を組み入れています。このやり方はファンドマネージャー(運用する人)の銘柄選択や銘柄組み換えの手間が少なくて済みます。なので手数料が激安です。

アクティブ型…
上記の指数を超えるようにファンドマネージャーが独自に調査研究予測して組み入れ銘柄や比率を決めていきます。その手間ヒマの分手数料が高くなります。

しかもほんとに結構高い

そして、その結構高い手数料が足を引っ張ることもあって、多くのアクティブファンドはパッシブ型ファンドに負けてしまいます。もちろん勝つファンドもあるにはありますがそういうファンドが企業型確定拠出年金の選定商品の中に運よく入っているかどうか…

パッシブ(インデックス)型>アクティブファンド型

国内vs海外

説明不要だな…

私は日本が大好きで多分一生日本に住み続けますが、
こと経済に関しては日本が今後アメリカや中国やインドより成長するかと言われると…(^_^;)

海外>(越えられない壁)>国内

投資対象別のまとめ

こんな便利な表があります(^^♪

これだと外国債券>外国株式なのでは…?

そうも思えますが株式のほうがリスクが高(波の幅が大き)く、リターンも大きくなる可能性があるため、「安定的に高め」の外国債券より

「突発的でも極大値を出せる」外国株式を上位に取っています。

冒頭で示したトータルリターン5%も、この章での一連の数値から採用したものです。

以上、
「はじめての企業型確定拠出年金にパッシブ(インデックス)型外国株式の投資信託」
をお勧めする理由でした。

ここまで読み切っていただいた皆様、
本当にお疲れ様でしたm(__)m笑

投資の世界にちょっとでも興味がわいてきたのであれば幸いです。

おまけ

ドルコスト平均法の最大の敵はヒマ(^_^;)

海外株式パッシブ(インデックス)型の投資信託を選択しドルコスト平均法で投資をはじめたら、
ほにゃららショックが来ようがほにゃらら景気が来ようが淡々と積立を続けるのが大原則です。「大暴落中だからいっぱい買っておこう」とか、「高値だから売ってしまおう」とか色気を出してはいけません。世界の株式市場の成長を信じて

「はじめたら何もしないこと」
が成功のカギです。

1年ごとに運用報告書が来ますが見て見ぬふりをしましょうw
10年に一回くらい確認して、55歳を超えたあたりで着地点を探るくらいのイメージです(万が一10年を超えて一度も上昇することなく右肩下がりを続けているようなときだけは損切りする判断をしましょう)。

改めて言います、

「はじめたら何もしないこと」
(大事なことなので繰り返し)

投資することに慣れてきたら他の制度・商品も見てみよう

企業型確定拠出年金に関してはやることが無くなってヒマw、だけどもうちょっと投資がしてみたいというのであれば、他の制度や他の商品も見てみましょう。
例えば

つみたてNISA(オススメ度☆☆☆☆☆)

マッチング拠出(☆☆☆☆)
iDeCo(☆☆☆☆)
NISA(☆☆☆)
持株会(☆☆)
財形貯蓄(☆)

などです。

証券会社の口座を開設すれば
上記の制度以外の個別株や投資信託やその他の金融商品まで
投資の幅が広がります。

最高の投資は自己投資

金融商品への投資だけにとらわれてお金と時間を使いすぎないようにしましょう。

資産運用は「企業型確定拠出年金」+「つみたてNISA」だけでも当面は十分

20代30代、そして子供ができるまでの間は

「自分のためだけ」に思いきりお金と時間を使って良いと思います。

それはカルチャースクール通いや自己啓発や資格取得である必要はありません。旅行や飲み歩き食べ歩き、家にこもってゲーム三昧でも良いでしょう。要は熱中や没頭、「ハマる」ことです。そのことについて人に語れるくらいに(相手の人がそれに興味が無くてもw)。「好き」を語れる人、「好き」にエネルギーを傾けられる人は魅力的に映りますし、語れるくらいの経験や知識があればそれが社内外問わず新しい人間関係や仕事に繋がるかもしれません。

もちろん資産運用にハマったのなら
そこにお金と時間を投入するのもアリw

何よりも大事な自己投資である
「健康な心と体」づくりもお忘れなく(^^♪

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